top of page

「買ったほうが安い」に思う。~移植編~

樹木の移植の依頼を受けることもあります。

今生えている木を、別の場所に移したいケースというのはよくあります。

まず、あえて言います。

「古いものは処分してしまって

新しいものを買って、植えたほコストとしては安くなる場合がほとんどですよ」

でも、お施主様が渋い顔をされて

「でもせっかくここまで大きくなったんだから

処分してしまうのは気が引けます」

と言われることがほとんどです。

私はこの場合嬉しくなってしまいますね。

「よっしゃ

その言葉をいただきたかった。」という思いです。

樹高2.5メートルほどの小さなサルべりです。

移植が簡単か樹種です。

「ネマキ」

「アサナワ」

「ミカンマキ」

で締めています。

植木屋さんの技術は口伝なので

どういう漢字で書くのかわからないんです。

たぶん

「根巻と麻縄で蜜柑巻にした」

でしょうけど。

移植は

・時期

・樹種

・土質

・掘り方、巻き方などの技術

など

たくさんの知識と経験が必要ですし、

体力も必要です。

私の場合は、一人でやる場合が多いので

けっこう重労働になる場合があります。

やるほうも少し大変だったりします。

でも、移植したほうが

さらに思い入れが強くなりますよね。

移植した樹木に対する思い入れが。

施工した私は

今までそうだったように、これからもお施主さんを見守ってあげてくださいね

という気持ちになります。

買ったほうがコストは安いかもしれないけど

移植したほうが、ずっと、トキメキます。

古い木には風格、アジ、ワビサビ・・・

言葉ではなかなか表すことのできない雰囲気があります。

若い木には決してだすことのできない雰囲気です。

ちなみに・・・

先日佐賀県で行われた巨木の移植見学の様子です。

数百トンが動いた話なのですが、

普段の私の仕事とはまったくスケールが違いすぎます。

後日、新たにブログ載せるかもしれません。

さて

話が脱線しましたが

「買ったほうが安い」に対抗することが私のテーマの大きな部分になりそうです。

なんとなく寂しいのです。買ったほうが安いで済ませてしまうと。

対抗できるのは

その人の思い入れであり、代替することができないもの

を提供するのが一つの方法だと思っています。


特集記事
道具シリーズ
最新記事
アーカイブ
タグから検索
まだタグはありません。
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page