俺の鋏はスイス製
香川県の修業時代は先輩方が高価な剪定鋏を使っていたような気がします。
ちょっとしたこだわりと、ブランド力(笑)
「ワシは村久の特級やで」
「かっこいいすね!!」
みたいな職人さん同士の会話がよくありました。
私が独立したばかりの時
いろんな庭師の応援に行きました。
京都で修行して香川に帰ってきたバリバリの庭師さんに
使用している剪定鋏のメーカーを聞きました。
「ふぇるこや」
といわれて、一瞬何の話をされているかわかりませんでした。
だいたい、ムラヒサとかソウカンとかマサムネとか
いかにも日本っぽい名前が帰ってくると思っていたからです。
ふぇるこや・・・
なんかわかんないけどかっこええ。
(語尾に「や」がつくのは讃岐弁です)
ふぇるこや
憧れを持ちつつ
四年後・・・
ついに手にしました。
![](https://static.wixstatic.com/media/ced838_11426add0d6647da99d3a9dc84c30513~mv2_d_2448_3264_s_4_2.jpg/v1/fill/w_980,h_1307,al_c,q_85,usm_0.66_1.00_0.01,enc_auto/ced838_11426add0d6647da99d3a9dc84c30513~mv2_d_2448_3264_s_4_2.jpg)
これがfelco(フェルコ)というメーカーの
felco8という剪定鋏です。
本社はスイスのようです。
なんともお洒落。ちょっと武骨なギミックの感じ、
斬新です。
握る部分左右非対称なのがおわかりいただけますか。
人間工学に基づいた設計とのことで、手にフィットするように作ってあるようです。
今、メインの剪定鋏として二か月くらい使っています。
感想として
・太い枝が気持ちよく切れる
・手に負担が少ない
(打ち合いの部分のクッションがカチンと鳴る時の衝撃を緩和する)
(握りやすいグリップ)
・「俺の鋏はスイス製だぜ」と自慢できる
という素敵なメリットがあるのですが
・最初の一か月間は刃の滑りが悪く、手から落ちてしまうことがあった。
・細かい枝をさばくときは動きがどんくさいし、薄皮が残りやすい
という、デメリットが大きくて。
ツメが甘いのでなないかという印象です。
さほど高価ではないのですが、期待はずれの感はあります。
「イマイチだったので、次はアレいっていみよう」という目星はつけていますが
しばらくはフェルコ8で頑張ります。
「俺の鋏はスイス製だぜ」
と言いたいからです。