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樹木の剪定

剪定とは、「伸びたから枝を切る」ことでしょうか。

 

私は半分正解で半分間違いだと思います。

 

漢字で書くと、前もって‐刀で‐定める。という風に書きますね。

       後から‐刀で‐定める

ではないのがミソです。

 

数年後を見越して、鋏や鋸をもって、枝を抜いたり縮めたりしながら、形を定めていく作業だと思っています。

透かし剪定

 

風通しと日当たりが悪くなると、

病気や虫の被害を受けやすい状態になります。

 

なので木の健康を考えて、なるべく透かし剪定を行うようにしています。

 

また、美観としても優れています。

刈り込まれてばかりいる木では内部の枝の込みあい、

窮屈そうな見た目になります。

 

また、そのような木は幹や枝ぶりを鑑賞しにくいのですが

木の本来の枝ぶりが現れるように透かしてあげると、

人の目にも美しく見えます。

 

 

写真は長い間放置されていたサザンカです。

大きさを出来る限りコンパクトにしたいとのご要望でした。

 

宮崎県では庭木伸びるスピードが速いためか、

ブツ切りに刈り込まれた姿ばかり目にします。

樹木本来のなりたい姿があります。

基本的にはその姿を目指します。

 

その木の性質、立地条件、過去の手入れなどを知り、その時の一番良い状態を考えます。

before

after

松の剪定

亡くなったおじい様の松で、

家の人が数年間手入をされていたそうですが、

美しい姿を維持できないとのことで、手入れをしました。

 

・枝が込み合っている

・芽の出方が不均一

・全体のシルエットが不恰好

・下枝が枯れあがっている

という状態でした。

 

手入を行い、風格のある枝配りが良く見えるようになりました。

 

下枝に光が当たるようにしたことで、下枝の元気がよくなります。今後はもっとシルエットのバランスが良くなり全体の雰囲気がぐっと良くなることでしょう。

 

荒れた松は一度に美しい姿に戻すことはできませんが、数年かければきっと美しい姿になると思います。

毎年美しくなる姿に「ここまできれいになるなんて思わなかったよ」

と施主様も驚いていらっしゃいます。
 

before

after

クロマツの手入れは私の最も好きな作業です。

 

黒松盆栽の本場香川県でクロマツに出合い、

寝ても覚めてもクロマツを追いかけていました。

 

もう、に近い。

 

 

 とにかく奥が深く、口伝でしか伝わっていない技術ばかりです。

鋏打ち、揉み手入れ、半磨き、緑摘み、中芽、芽折り、枝おろし…

色々な文献をあたっても完全に網羅しているものは見つけることは困難なようです。

 

 

黒松の手入れは年に二回行うのが良いといわれていますが、

ご予算に応じた手入れの仕方があります。

 

その木の生育状態や季節によっても違う手入れをします。

その時の最高の状態を目指します。

ぜひご相談ください。

 

 

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